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確定申告で1月から12月までの売上を集計していますが、専用通帳の入金額を集計してもいいですか?

 
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税理士のうばとしこです。
税理士としてはまだまだ若手です。
お笑い大好き、やんちゃでマイウェイをゆく息子と男勝りで世話好きな娘がいます。子煩悩な夫と4人家族です。 学生時代から大好きだった街、吉祥寺に事務所を構えています。
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こんにちは!税理士のうばとしこです!

 

実際に受けた質問をご紹介していきますね。

 

知らないことを誰かに聞く時って勇気がいりますよね。
こんなこと聞いたら迷惑かな、恥ずかしいな、無知だと思われるかな、といったことが頭をよぎって、質問をする前にそのことを調べてるうちに、もう聞かなくてもいいかなーという感じになったりも、よくあります。

でも、わからないことを調べることは大事ですけど、聞くことも大事です。知っている上で聞いてみるっていうこともさらに学びがあったりします。

では、さっそく。

ご質問内容

そろそろ2017年の確定申告の準備を始めています。売上は、一つの銀行口座に入っているので、その入金額を合計すれば売上になるはずです。ネット上で請求したりもあるんで、請求書とかで集計するより、その方が確実だと思ってます。売上に関してはそれで大丈夫ですか?

うばとしこのお答え内容

結論から言いますと、それだけでは不十分です。確かに一つの口座で管理をされていることについてはわかりやすく単純化されていていいと思いますが、そこに入金になっている分が実際の取引のすべてである、ということは通帳だけでは確認できません。売上の金額が客観的にみてすべて網羅されており(重複もなければ脱漏もなく)、真実性があり、金額の整合性がある、といったことを確認する必要があります。また、前年からの継続した計上方法と照らし合わせる必要もあります。

 

売上計上のタイミングは入金になった時ではない

売上計上のタイミングの正解はいつなのでしょう??

 

それは、引き渡しまたは役務提供完了の日なんです。

 

難しいですね。

 

引き渡しってなんじゃい?

 

って思うと思います。仕事してお金をもらうっていう単純な話だよ!と思いますよね。

 

そうなんです。一つを取り上げるととっても単純なんです。

 

でも、膨大の数の取引がある場合を想像してみてください。

 

実際に商品を渡したのか、お金をもらったのか、その金額が正しかったのか、もうそんなことわからなくなっちゃうわけです。取引数が多くなってくると。

 

だから、会計では、とりあえずもう、この人には商品を渡したよっていうタイミングで、お金をもらっていなかったとしても取引が成立したことを記録するわけです。

 

実現主義っていう言葉を使ったりもします。

 

実現?引き渡し?色々出てくるなー。

 

大丈夫。これ以上は複雑になりませんから。

 

とにかく商品を渡したタイミングで取引が成立して、売上を計上すると考えるようにしましょう!

 

商品を渡すわけじゃなくて、形のないサービスを売っている場合なんかは、「そのサービスが完了した日」となります。

 

ですから、入金になった金額を追いかけて集計をしても、それは正しい数字ではないことになってしまうわけです。

 

 

 

その年に入金になっていない売上の存在

例えば、2017年12月30日に商品を引き渡して、2018年1月5日にお金をいただいたとします。

 

これは、2017年と2018年、どちらの売上になるか?

 

もうわかっていただけると思います!

 

引き渡しをしたのは2017年12月30日だから、もちろん、2017年の売上に含めることになります。

 

 

その年に入金になっていてもその年の分ではない売上

こんどは、話を2017年の1月に遡ってみます。

 

通帳には、2017年1月7日に入金があります。

 

けれども、この入金が何の分だったかを振り返ってみると、2016年12月16日に商品を引き渡した分の代金でした。

 

だとするとこれについては2016年に計上されるべき売上だというわけです!

 

売上のナンバリングで全てを網羅する

売上の漏れがないようにするためには、やっぱり請求書をナンバリングすることが大切です。

この記事に詳しく書いてますので参考になさってくださいねー!

 

まとめ

実は、売上に関することは、税務調査で税務署の方が大好きなのがこのテーマなんですよ!!!

 

今日のお話のように、年(期)をまたいでしまう取引全般のことを「期ズレ」といいますが、税務調査で「期ズレ」を指摘されることは多々あります。売上のことだけではなく、その売上に対応する原価についても触れることになるので詳しくはまた改めますが。。。

 

その時に、きっちり正しく処理していることが証明できるような書類を備えておくことが大切なのです。

 

くれぐれも通帳の入金額を集計して売上にしちゃえ!といった怖いことはしないでくださいね!

 

それではまた!

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