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二代目社長のみなさまへ。電気工事の親子が教えてくれた、親子で仕事をする素晴らしさ

 
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税理士のうばとしこです。
税理士としてはまだまだ若手です。
お笑い大好き、やんちゃでマイウェイをゆく息子と男勝りで世話好きな娘がいます。子煩悩な夫と4人家族です。 学生時代から大好きだった街、吉祥寺に事務所を構えています。
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こんにちは!税理士のうばとしこです!

 

少し前に事務所の天井の埋め込み電気に不具合がでて、修理業者さんにお願いしたときのこと。

 

工事の当日の朝、かなりご年配の男性が一人で来て、ぶっきらぼうに、駐車場の場所なんかを聞いてきたもんだから、「えー!この人が工事するの????」と驚きと不安でいっぱいになってしまいました。

 

実はこの時の正直な気持ちは、天井の電気工事をする業者さんにしては随分年配だし、耳も遠そうだし、頑固そうだし、あんまり人の話に熱心に耳を傾けていなそうだし…とあまり良くは思わずにいて…。

 

この人の仕事は信頼できる、と思った瞬間

その後、車を無事に停められたようで、若い男性も登場、機材を運んだりと工事が始まったわけです。あーよかった。若い人もいるのね・・・と心の中はちょっとホッ。。。

 

年配の男性が、こりゃーまずいなーとか、合わないかもなーとか、機材が上手くハマらないような独り言を言い続けるにも関わらず、若い男性は無言で作業をしていて、その二人のコミュニケーションは取れてるんだか取れてないんだかわからない感じで、こちらは一抹の不安を感じながらその様子を観察していました。

 

 

すると、若い方が「ちげーよ、オヤジ!」と言ったのをきっかけに、あれ?っと思って観察していると、言葉での会話だけでなく、すれ違う二人の姿や、よく見ると顔も似ているかも??

 

 

そう。二人は親子だったのです。

 

 

 

息子さんはお父さんの体を気遣い、高いところに登ったり、重いものを持ったりは自分が担当し、全体のチェックや不具合の可能性についての意見をお父さんにちらっちらっと聞いたりして、会話はぶっきらぼうだけど、実はとても仲の良さそうな親子でした。

 

親子でお仕事するなんて、お父さん嬉しいだろうなぁ。それに、親は子供の前で格好良くいたいし、子供は親に褒められたいもの。そんなことを想像すると、この親子に任せておけば、電気の修理は間違いなさそうだな、と思いました。

 

二世税理士である私のコンプレックス

何を隠そう、私うばとしこは、父親の会計事務所で事務員として勤務しながら修行を積んだ末、自分も税理士資格を目指し、今があるわけですですが、私にはずっとコンプレックスがありました。

 

それは、他でもない、「二世である。」ということ。

 

二世である、というだけで、人より楽をしている、人より恵まれている、親に守られている、親のクライアントを引き継げるから楽に決まってる、苦労していないと思われると思っていたからです。

 

税理士は旧姓でも登録することが可能なのですが、私は「伯母」という結婚後の姓で税理士登録をしていて、それはやっぱりどこかで、二世だと思われたくない、という気持ちが働いでいたからなのでした。

 

まだまだ一人前ではないことも自覚しているけれど、二世はいつまでたっても半人前だと思われている、という悔しさで反発する思いもありました。

 

 

だから私は、独立開業という道を選びました。

 

 

だけど、電気工事の親子を見て、純粋に一消費者として感じたことは、親子で仕事をするなんて、なんて素敵だろう、お父さん嬉しいだろうな。息子さんは、お父さんの意思を引き継いで、人生をかけているなんてカッコいいなという思いだったのです。

 

もちろん、そんな風に思わない人もたくさんいるでしょう。

でも、私も、もしかしたらそんな風に思ってもらえているのかもしれない、と思った瞬間でもありました。

 

二世が苦しむのはなぜか?

なぜ、二世だということがコンプレックスなのか?

 

それは、他のライバルたちと、同じ土俵に立てないからです。

 

一緒に入社しても、同じ研修を受けても、同じミスをしても、その先には異なる道が待っているからです。

 

それを、わかった上で、あえてわかっていないふりをしながら、気を使いながら、腫れ物に触るように取り扱われるからです。

 

あの子は二世だから、特別だと。

 

 

この感じが、本当に嫌でした。

同じ土俵に、立ちたい。

実力で勝負できる土俵に、立ちたい。

 

でも、父のもとにいる限り、望む土俵に立つことはできないのです。

 

一方、二世だからと言って世間は決して甘くみてくれていません。甘く見るどころか、言いたいことも言えず遠慮することもあることから、むしろ煙たがる人もいる。

 

私は一般企業から転職したのち、会計事務所の一職員という仕事を、中途半端にやってきたわけじゃない。全身全霊をこの仕事に注いできた。仕事をしながら勉強しまくった。結婚しても、出産しても、資格を諦めずに追い求めた結果、ようやく税理士になれた。働いた分のお給料はいただいてきたけど、そのほかで金銭的に援助してもらったこともない。堂々と言えるじゃないか!と心の叫びはこんな感じでした。

 

父は厳しい人です。

 

経営者として、当然、職員の存在は、娘一人なんかとは比較にならないくらい重要な存在です。

 

はっきりと、「お前なんかより職員の方が頼りになる」と言われたこともありました。私は泣きながら転職雑誌を読みあさったけれど、結局、離れる勇気が持てなかった。だって、仕事のスキルは必死で磨いてきたつもりだったし、何よりお客様に愛着がありすぎるから。

 

でも、そんなこと、誰もわかってくれません。

そうは言っても、どうせ最後は全部引き継げるんでしょ?いいよなぁ二世は・・・・と思われてる。

私は孤独なんだ、と思っていました。誰とも共有できないこの思い。私はなぜ父と同じ道を選んでしまったんだろう。自分で道を切り拓くことを選ばずに、なぜ同じ道に・・・。

 

そう思っても、勇気がない。

他の道に飛び出していく、勇気がない自分に嫌気がさす。

そんな堂々巡りの思いが、私の場合の二世によることによる苦しみでした。

 

 

お客様に育てていただいた、という強い思いは誰にも負けない

私の父は、税理士として独立開業し、家族を養ってきました。だからこそ、娘である私は、お客様のおかげでご飯が食べられたし、お客様のおかげで高校や大学にも行かせてもらったし、お客様のおかげで不自由なく育ったのだと思っています。

 

一般企業での社会経験を経て、父のもとで働き始めたわけですが、入所した当初から、仕事のスキルも全くない状態ではあっても、お客様に対しての感謝の思いだけは誰よりも強かったと思っているし、今もまた、そう思っています。

 

だからそんなお客様に喜んでいただけるよう、信頼していただけるようコツコツ経験を積み、まだまだ足りないながらも努力をし続けているつもりです。そして父もまた、適当な気持ちではなく、できるだけ多くのことを伝えようと厳しく指導してくれているのだと思っています。

 

もしかしたら、二代目社長は私と同じ思いを持っているのではないか?

電気工事の親子を見て自分が感じたこと、それは私にとってはまさに発想の転換で、ものすごい音を立てて心の中を駆け巡りました。

 

親子である、ということが信頼をうむ。

親子である、ということで安心感を与えられる。

親子である、ということは、隠すことじゃない、むしろ堂々とアピールすることなんだ!

 

もしかしたら、私と同じように、初代の社長に反発しながら、ネガティブな気持ちで二代目社長をやっている方が、いるかもしれない。

 

そういう二代目社長に、親から引き継いだ仕事をするこということがどれだけ素晴らしいかを伝えたい!

二代目社長という重役を、楽しんでほしい!

二代目社長は、初代を超える意気込みで成長してほしい!

 

そんな思いが、心の奥底から湧き上がってくるようで、私は二世税理士であることに誇りを持てるようになりました。

 

二代目社長をバックアップできる税理士になりたい

二代目社長、三代目社長が、誰とも共有できない思いを抱えながら、重役を背負って歯を食いしばっていたら、その思いを聞かせてほしいな、と思います。

 

私は、その思いを受け止めてお話を聞けると思っています。

 

ずっとずっと抱えてきた思いは、業種は違えど共通していると思うからです。

 

そして、税理士として、事業承継や相続のお話もできるような関係になれたら本望だな、と思うのです。

 

ここ最近ずっとこのことを考えていて、やっと文章にすることができました。

長い文章、お読みいただいてありがとうございました。

もしあなたの周囲に、二代目社長がいたら、こんな税理士がいることをお話していただけたら嬉しいです。

 

 

では、また!

 

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税理士のうばとしこです。
税理士としてはまだまだ若手です。
お笑い大好き、やんちゃでマイウェイをゆく息子と男勝りで世話好きな娘がいます。子煩悩な夫と4人家族です。 学生時代から大好きだった街、吉祥寺に事務所を構えています。
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Comment

  1. […] 詳しくは、この記事の『二世税理士であるわたしのコンプレックス』の項目に本人も書いておられるのですが、まぁシビレます!! […]

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